頭がかたくなっている方へ

ひとの身体は、あちこち、凝っていることがあるのですが、「頭」も場合によって、けっこう、凝っています。というか、現代人は身体よりも頭を使うことが多くなってきているようですから、多くの方が、頭が凝っている状態、なのかもしれません。

肩コリが、とか、首が凝っていて、という言い方は耳にしますが、頭が凝っていて…という表現はあまり見たり、聞いたり、というのが無いように思います。自覚しづらいところ、なのかもしれません。

頭を酷使する、というのがどうやって起こるのか、を考えてみたのですが、やっぱり、考え事を続けているとか、あるいは目を使って難しいものを読んでいるとか、見たものをなんとか覚えたままでいようとするとか、そういうことが負担になっている、のかなあ、と思います。

もちろん、病気やケガで、頭の中に損傷がある、などというと、これも余計に負担がかかります。

負担がかかった頭、というのは、熱くなることもありますが、必須ではありません。排熱が上手な頭、というのもどうやらあるようで、個人差が大きい気がします。

一般的に、ヒトのあたま、というものは、どうやら、切換がへたくそ、なのだろうと見受けられます。なので、何かを考えはじめると、いつまでもそのことを考え続ける、ような性質があります。

うっかり考え事のループにはまってしまうと、なかなか出られません。どちらかというと、頭を使うタイプの人たちは「悲観的」な想像や、あるいは記憶の想起が得意なことが多いらしく、ぐるぐると同じような思考を繰り返しつつ、どんどん気分が落ち込む…というパターンに陥る方も結構いらっしゃるようです。

こういうループ思考のことを「思考の首都高速」と呼んだ方がありましたが、どこか似ているのかもしれません。

首都高速にも出口がちょこちょこありますので、そこから降りて頂いたら良いのですが、なかなか、思考がループに入っていることを、思考しながら制御する、というのは難しいものです。

必ずしもループ思考に入っていなくても、明日の朝まで覚えているべきこと、など、細々としたことが積み重なると、意外と、頭の負担になっていることもあります。

これは、記憶力にすぐれている人ほど、こうしたことを頭の中だけで片付けてしまおうとしがちで、かつ、うっかりそれが可能だったりするものですから、余計に頭に負担がかかる、ということもありそうです。

どんどん積み重ねていくと、さすがに、頭も、いっぱいになってきます。

いろいろな負荷がかかった頭は、外からさわると、少し腫れぼったくなって、そして、かたくなっていることが多い印象です。

こういう、かたい頭になると、なかなか新しいことを詰め込むのが難しくなります。

本を読んでも覚えられない、とか目が疲れて、すぐに眠くなってしまう、とか、そういう症状がある場合、実は、頭の許容量を超えて詰め込んだから、ということもありそうです。

昔から「あたまがかたい」というのは、柔軟に物事を考えられない、という意味で用いられることがありましたが、実際に頭がかたくなっていると、新しいものを受け入れづらくなるのかもしれません。

こういう状態になった方には「覚えていることをやめる」というのがお薦めです。

…忘れてしまったら困ることばかりなんだけれど!っておっしゃる方もあるかもしれません。

なので、明日の自分に向けて、申し送り書を書いてみてください。

「眠れない」悩みへのひとつのご提案

不眠症のことについては以前もブログでも取り上げたことがあります。 寝入りづらいとか、眠りが浅いとか、夜間によく起きるとか、あるいは早朝に目がさめてしまうとか。い…

明日のわたしへの申し送りについては、以前も書いております。不眠、という文脈でしたが…。

脳は、わりと騙されやすいので、明日の自分に向けて申し送りを書いたことについては、今は忘れてしまって良いのだ、と油断するようになります。この油断が、頭の緊張を解きほぐすのです。

もちろん、頭への施術も有効です。頭への施術の話は、わりと最近、ちょっとブログで触れたところです。

触診と治療のこと

わたしのいちばん最初の師匠(大村雄一氏)は、「触診即治療」がモットーでした。師匠のことは、今までも何度かブログに書いています。 診察(この場合は触診)すると、調…

こういうパンパンになった頭に気を巡らせるような形で施術をすると、眠気が出てくる方もありますし、スッキリとリフレッシュする方もいらっしゃいます。

いま、抱えているものを、いったん、置いてみる、ということで、ずいぶんと楽になることがありますので、お試しくださいませ。