身体とこころの声に耳を傾けて、




よりよいあり方をともに考えましょう


院長 西村 史朋(にしむら ふみとも)

FUMITOMO NISHIMURA

医師になる前、わたしは病院に行くと心細くなることがありました。
心細い?というか、なんだか元気がなくなるのです。
それは、病院で話題になることが「わたし」のことではなくて、「病気」のことだけだから、なのじゃないかと、そんなことに思い至りました。

もちろん、病気のことをしっかりお話することは大事です。
でも、病気のことだけじゃなくて、病気をかかえている「わたし」のことを、もうちょっとお話の中にいれても良いんじゃないだろうか、そんなことを思っていました。

なので、私が診療するときには、「病気」や「異常」だけじゃなくて、ちゃんと「その人」を見ようと、そんな風に心がけてきました。
それぞれの方が病気の話だけじゃない、病気を抱えた人生をどう生きていくのかっていう話を必要にしているはずなんです。だから、病気とともにあるようなものがたりを、ちゃんと紡いでいく。そのために「おひとりおひとりの物語に耳をかたむけることが必要」だと私は考えています。

同時に、たくさんの方に診療で触れてきた中で、それぞれの方の「身体からの声」というのがあるということも実感してきました。身体の不調は、実は、心の問題がその背景にあるということもしばしば見かけます。時にはご本人が口で語られることばよりも、より雄弁な形で身体からの声が語られることだってあります。
そして、そのような声に耳をかたむけてご本人と共有することで、診療や、ご自身の不調に対する姿勢というものが変わってくるということもたくさん経験してきました。

一般的な診療の枠組みでは難しいかもしれないですが、こうした、「ささやかな声にじっくり耳をかたむけること」を、わたしは、自分自身の診療でやっていきたいと考えています。

医師を目指すきっかけ

学生時代、ふらふらしていたときに漢方医の先生に出会いました。
この方との出会いをきっかけに、人の身体をとおして心を理解する、ということをさまざまな形で学ぶことになり、紆余曲折を経て医師を志すことになりました。
その後もたくさんの方に出会い、教えを頂いたことが今の私を形作っています。

学部時代は、教育学部の臨床心理学の先生の講義を聴講させていただいたり、精神科の先生のところで勉強会に参加したり、人の身体と心のつながりを体験したりと、
幅広くこころに興味を持って過ごしました。

医学部の勉強だけではなかった部分が、今の私の診療の大きな軸になっていると思っています。

これからの「にしむら漢方内科クリニック」

漢方の薬は古くから使われて来ましたが、西洋医学の発展によってその活躍する場所は変わってきました。
・西洋医学的な異常が見つからないけれど、心身の不調がある方
・西洋医学的な異常に対する標準治療では改善しない方
・標準治療が何らかの理由で続けられない方
・西洋医学的な標準治療の影響で不調が出ていらっしゃる方
などには、漢方の診療が有効である可能性があります。

漢方薬の処方は、日本国内で医師であれば誰にでも出来る…ルールにはなっていますが、有効な処方をするにはある程度漢方についてしっかりした理解が必要になります。
手術をあまりやったことが無いお医者さんがいきなりメスを持って「手術する!」って言われたら、それはちょっと、もう少し修行をされてからの方が良いのではないか、と思われると思います。漢方薬の使用についても、実はそれなりの研鑽が必要な領域です。医師であれば、漢方薬の処方は誰でもできる形になっているのが現状ではありますが、そうした一般の医師による処方で困りごとが改善しない場合には、専門家による判断や処方をご検討ください。

西洋医学で解決しづらいようなお困りごとがある場合には、一度、漢方による治療も、解決に向けての選択肢としてご検討いただきますようご案内申し上げます。

院長 西村 史朋

院長経歴

2004年3月京都大学医学部卒業
2004年4月~京都大学医学部付属病院臨床研修
2006年4月~京都大学医学部付属病院 産婦人科専門医研修
2007年4月~大津赤十字病院産婦人科(レジデント) 勤務
2009年1月~大阪医療センター産婦人科 勤務 
2009年10月産婦人科専門医取得
2011年4月~京都大学院にて研究(2022年学位取得) 漢方専門医の研修開始
2014年4月漢方専門医取得
2014年4月~京都大学付属病院 女性漢方外来 勤務
2015年4月~京都桂病院産婦人科 勤務
2021年8月産業医取得
2022年4月~京都桂病院漢方外来 勤務
2024年11月~にしむら漢方内科クリニック 開業
産婦人科専門医
漢方専門医
産業医