タネをまく

先日、当院に通い始めてくださった方が「卒業」されました。

クリニックでの診療を始めたのが11月の下旬でしたから、かれこれ2ヶ月くらい…というか2ヶ月未満、っていうことになりますが…での「卒業」です。

わたしも、この方がクリニックを受診された当初、もう少し時間をかけた、長いお付き合いになるのかなあ…という予想をしていたので、びっくりしました。あまりびっくりして、もうちょっと何か、ないものか…?って体調の「あら探し」みたいなことをしたのですが、本当にすっかり元気になってしまわれていらっしゃいました。

お元気になっていただくことは、とても良いことですし、それをわたしたちは目指しているわけですから「ご卒業、おめでとうございます」って申し上げるところです。

何かのきっかけがあれば、それでどんどん良くなっていく方向に変化していらっしゃる、そういう、変曲点に近いところで、お目にかかることができた、ということなのだろうと思っています。

漢方だから、長期間内服しなければ改善しない…ということでもなくて、それぞれ、皆さん、2回目に来ていただく時には「以前よりも元気になっておられますね」と申し上げることが多いように感じています。

以前、働いていた勤務先での診療よりも、元気になるまでの期間が短くなっており、みなさんどんどん良くなっているあたり、一体どうしたのだろうか…?と考えるわけです。

そして、いくつか、思い当たることがありました。

ひとつは、かなり時間をかけてお話を伺っていること。これは今、まだ予約がそれほど混んでいないから、というのもありますが、本当にじっくりお話を伺っています。

そして、身体の診察をしながら、身体に出てきている物事をお尋ねして、話をお聞きしていることも、効果があるのだろうと思います。

その上で、わたしが投げかける言葉をきっかけに、ご自身でなにかを掴まれた、場合は、本当にどんどん良くなっていらっしゃるように見受けられます。

そのような、きっかけのひとつになれば、と思いながら、日々、ブログを書いています。この文章が、ちょっとした発見のタネになってもらえたら良いな、という下心もあったりします。