さわらないでください

小学校の頃の思い出です。

当時、学校で「血液型を検査します」という話がありました。
耳たぶから一滴採血をして、それを使って血液型判定をする、ということだったように記憶しています。
小学生ひとりずつに、厚紙の書類がわたされ、それに名前が書いてあったのだと思います。
この厚紙には2カ所にセロハンテープが貼ってあったのでした。

そして、今でも覚えていますが、そのセロハンテープの下に「ここはさわらないでください」と書いてあったのです。

それまで、気にすることもなく、厚紙の書類をそのまま持って、順番に並んでいたのですが、「さわらないでください」と書いてあることに気づいた時に、わたしは、なにを思ったのか、あえてそのセロハンテープの部分を指でぐちゃぐちゃに触ったのでした。

今から考えると、抗体凝集法の試薬が、そのテープの上に塗ってあったのだろうと思います。
触れば、そりゃ、その試薬に余計な物がくっつきますよねえ…。
案の定、結果にはハテナがいっぱいついた形になっていました。

http://www.medic-grp.co.jp/tebiki/q.html から画像をお借りしました。テープにこれが仕込んであったのだろうと思います。

最近は学校で血液型の検査をすることもなくなったようです。

血液型の判定は、わたしも、医学部の時に勉強しました。抗原と抗体とがどうこう…みたいな話をいろいろやって、じゃあ、この結果になった時にはどうですか?みたいな国家試験の問題があったようにも思います。臨床で医師が血液型を判断する、ということは、わたしが現場に出たときにはすでにほとんどなくなっていましたが。

そういえば、一度、父が人間ドックに行ってきて「今までA型だと思っていたけれど、B型だったらしいぞ」と結果を伝えてきたことがありました。そんなに簡単に変わるの?みたいな話になりました。

一番確実なのは献血するときの検査だぞ、と言われて、献血に行ったのは、大学生になってからだったように思います。献血バスでは、終わったあとにジュースなどを貰えることもあり、何回か通った覚えがあります。

一般的にはメンデルの法則で、A型の親はA型の因子を二つ、あるいはA型とO型の因子を持ち、B型の親はB型の因子二つか、B型とO型の因子を持つ、という形で、AB型の親はA型とB型の因子をそれぞれ持っている…という形になり、そのひとつずつが組み合わさる形で子どもの血液型が決定される、となっています。

なので、AB型の親とO型の親から生まれる子どもは、A型かB型、というのが標準的なパターンです。

ところが、ごく稀ですが、「AB型の因子」を持っておられる方がいらっしゃるのだとか。

さらに言うなら、遺伝子は、時々「組換え」というのが起こります。親が持っている遺伝子の「どちらか」ではなくて、たまたま「両方」を受け取ることだってあります。

うっかり「その親子で、その血液型の関係はありえない!」などと言うと、本当にややこしいことになりますから、まずは、(とても稀ではあるにしても)いろいろなパターンがあり得る、ということを知っておいて頂くのも大事なこと、なのかもしれません。