たちまちのうちに

昨日は「ものものしい」っていう話を書いていたのでした。
ものものしい、だけじゃなくて、ことごとしい、という表現もあるのだそうです。
なんだかすごい世界だなあ…。
言葉遊びではないのですが、日本語の中には結構面白い現象がいろいろ起こることがあります。
「たちまちのうちに」って言うでしょ。あっという間に、みたいな意味合いですよねえ。
ところで、満月が過ぎて、次の月の呼び名をご存知ですか?
旧暦16日夜は「いざよい」というのだそうですが、そこから、17日「立待月」18日「居待月」という名称がついているんですって。
この「たちまちづき」っていうのが、立って待っている間に月が出る、という表現なのだそうです。一日でそんなに変わるのかしら?と思ったのですが、だいたい28日で24時間遅れ…て、もとの場所にある、という計算をすると、一日あたり50分くらいの遅れになるんだそうです。
おお。結構遅くなるのね。
50分待つんだったら、ちょっと座ろうか、となっても不思議ではなさそうです。
この「たちまちづき」というのの「立って待っている間に」というのが「たちまちのうちに」のたちまち、と同じ所から来た表現なのだそうです。
ええええ。
ぼんやり立ったままで待っている間、くらいの感じだったのでしょうねえ。
「たちまち」というと、即座に、と現代語では翻訳してしまうのかもしれませんが、意外と「さほど待たない間に」くらいの雰囲気だったかもしれません。まあ一時間は待たないよ(一時間前後なら「いまちのうちに」という表現になるんでしょうか…そういう言い方はあまりしませんよねえ…)という。
日本語って面白いけれど、ややこしいなあ…って言いたくなること、結構あります。
この「ややこしい」っていうのも、「ややこ」+「しい」で出来ている言葉らしいんです…。
で。反対語が「おとなしい」。
「ややこ」って赤ちゃんのことを呼ぶ時に、そういう言い方を使いますが。赤ちゃんみたいな状態=ややこな感じ=ややこ+しい、だったようです。
本当かしら。
こんなところに言葉の根っこがある、というのは、ちょっと面白い話なのかもしれません。














