どこに相談したら良いのかわからない…という方に

身体の不調はあるのだけれど、病院や診療所で検査をしてみても、「どこも悪くない」と言われた、という方、時々いらっしゃいます。
わかりやすい症状の話でいうと「めまい」の方なんか、結構多いかもしれません。
めまいの話は以前、まとめて書いたことがありますので、よろしければ。
目の体操してくださいね、とお伝えしてもめまいが解消しない…という方がありました。
実際にやっていただいているところを拝見したら、目の動かし方が少なくて、外眼筋のストレッチとしては足りなかったようです。
頑張って、ギリギリいっぱいまで動かしていただくようにお伝えしましたら、だいぶめまいが減った、と言っておられました。
めまいの他には「腹痛」なんていう方も、ちょこちょこいらっしゃいます。
ええと、漢方薬にもいろいろと有名な処方があります。
たとえば「六君子湯」という処方は、最近「機能性ディスペプシア」という病態に用いると、その症状改善に効果がある、などという報告があります。
機能性ディスペプシアって何?って話になるのですが「胃カメラをしても、どこも悪くないけれど、胃の不調がある状態」というような状態をさしているようです。
(たとえばこちらなど)
かならずしも、六君子湯だけではありませんが、こうしたところで漢方薬が活躍している、ということはあるみたいです。
代表的な漢方薬として「六君子湯」が挙げられていますけれど、他の漢方処方でも症状が改善される方もありますし、お腹の触診…や、按腹と呼ばれるお腹への施術、あるいは鍼などが有効な方もけっこういらっしゃいます。
それから、肩こりや五十肩についても、レントゲンやMRIなどでは異常が認められない、ということはしばしばあります。強い炎症以外はMRIでは異常として認めづらいでしょうし、骨の変形や骨折がなければレントゲンでは「異常無し」になってしまいます。
五十肩、という病名に対して使うことができる漢方薬も、じつはあります。「二朮湯」という処方がそれです。
大変残念なことに、これを内服したら目に見えて改善!とまではいきませんが、ジワジワと肩周辺の血流や水の巡りを改善することで、症状の軽減に効果があるように感じられます。
五十肩でも、整形外科で異常無しと言われる程度の病状の場合、痛みだけがあったりします。これの理由は、大抵は筋肉の緊張であるように見受けられます。筋肉の緊張だけで、思いのほか痛みをもたらすことが多いのだ、ということに気づきます。
そういえば、胸のところが締め付けられるような痛みがある、というご相談をいくつか受けたことがありました。
胸のところが締め付けられるような痛み…ないし症状…というのは、いちばん最初に「狭心症」を疑います。アンギーナ、と呼ぶことがあります。英語では「狭心症」もアンギーナ、なのですが、胸の所に出てくる症状全般を「アンギーナ」と呼ぶくらい、代表的な病状と言えます。
an・gi・na | ændʒáɪnə |
名詞U〘医〙
1 狭心症(angina pectoris | pékt(ə)rɪs |).
2 (特に咽頭の)狭窄(きょうさく)による激痛を伴う発作; (一般に)激痛; 咽頭疾患.
語源は「締め付けること」ということで、扁桃腺あたりが腫れて締め付けられるようなものも、アンギーナ、の中に入るようです…。
もちろん、このアンギーナ症状(胸が締め付けられるような症状)で、アンギーナ(狭心症)の病態を疑って検査することはとても重要です。ですが、それで異常が認められなかった場合。
他の部分からの症状であることを考えても良いのではないか、と思います。
ちょうど胸のあたりには、大胸筋という筋肉がついています。腕を身体に寄せるような動作をするときに使われる筋肉ですが、これの筋肉痛が、場合によって、このアンギーナ症状に似た痛みを引き起こすことがあります。
よくよくお尋ねすると、「そういえば、重たいバケツを持つ作業が多くなったころに出現した」とか、あるいは「赤ちゃんの抱っこが増えた」などとおっしゃる方がいらっしゃいます。
大胸筋を揉んで、緊張をほぐしてゆくと、筋肉痛の場合は解消してゆくことがあります。とはいえ、順序がありますので、まずは一度、心電図の検査をうけることを優先していただきたいところです。
そんな、検査をしたけれどなんの異常も無いと言われた…という方には、筋肉の緊張による痛みや不調を考えていただくのが良いのではないか、と思います。
そして、筋肉の緊張じたいは、最近、それを測定する器械も販売されるようになりましたが、測定じたいが煩雑であり、臨床で使えるものでもなさそうです。
いきおい、触診…ということになりますが、なかなか、最近の先生方は触診をなさらないようです。
触診って、やってもやらなくても、保険点数は変わりませんから、経済的な判断としては間違いじゃないわけで…このあたり「なぜ医者は話を聞かないのか」というのと同じ構造がある、ということになります。
そんなこんなで、「検査ではどこにも異常を指摘できなかった」という方、いちど当院にご相談いただけたら良いのに…と思うことがしばしばあります。
医者一人、ゆっくり触診したりするスタイルの診療ですので、なかなか大人数をいっぺんに、というわけにはいきませんし、触診したから、と言って、全ての方が、すぐに良くなる、というお約束ができるものでもありません。
あとは、一緒に良くなる方向を模索させてください、という話になります。
よろしければ、お声かけくださいませ。




