三種の神器

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昔、生活家電が出てきた時に「三種の神器」という呼ばれ方をしたのだそうです。

講釈師、見てきたような嘘を言い、というやつで、なんだか、見てきたような話を書いておりますが、にしむらも見たり、聞いたりしたわけではありません。

そういえば、最近「おばあちゃんの若い頃には戦争があったの?」と聞いてくる、という話をSNSで見たような気がします。わたしが若い頃には、平和教育として、「お年寄りの戦争体験を聞き取ってくる」というような課題があって、とか、「おじいちゃん戦争のこと話して」なんて絵本があったりとか、お年寄りに聞き取りしましょう、みたいな話がありましたが、太平洋戦争が1945年に終わっているわけで、2025年時点で戦後80年が経過しています。
今の小学生の祖父母も戦争体験をしてきた、とは言いがたい年齢になってしまいました。

戦後しばらくしてから、のことであった、と記録されています。三種の神器。
「カー」「クーラー」「カラーテレビ」という3Cは、「新三種の神器」だったそうで、その前がありました。
「電気冷蔵庫」「電気洗濯機」「白黒テレビ」、というのが当時の三種の神器だったそうです。

ところで、三種の神器、もともとは、皇位継承のためのもので「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」「八咫鏡(やたのかがみ)」「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」だそうです。
草薙の剣は、別名天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)とも呼ばれますが、ヤマタノオロチの、8本目の尻尾から出てきた、という話になっています。ヤマタノオロチを退治したのは、スサノオノミコトですが、その後、ヤマトタケルが、火攻めされたときに、この剣で草を刈り取り、逆に火をかけて、難をのがれた、という物語があり、その時のはたらきから「草薙」の銘がつけられたのだそうです。
平家物語によると、この剣は壇ノ浦に沈んだままになっているのだとか…。

脱線しました。
家電の三種の神器ですが、そのちょっと前に、白物家電で、日本人の生活を劇的に変えたものがあります。

自動炊飯器です。

それまでは、炊飯器のスイッチは、ご飯の炊き上がり具合をはかって、主婦が切っていたのだそうです。

ええええ?

まあ、その前はかまどで、薪で炊飯していたのでしょうけれど。
飯ごう炊さんなどすると、しばしば、水気が残ったご飯とか、あるいは、逆に底の部分が真っ黒に焦げたご飯がありました。炊き上がりをちょうどで見極めるのは、かなり難しいわけです。
それは、電気を熱源にしていても、似たような話であったようです。

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https://koueki.jiii.or.jp/innovation100/innovation_detail.php?eid=00013&age=high-growth&page=keii

ここを、なんとかしよう、と研究した結果、お釜の底から水が消失したあとの温度変化を発見し、それを上手に検出できるように、と、バイメタルを採用したのが、自動炊飯器のはじまり、であったようです。

こちらには自動炊飯器について「三種の神器のひとつ」と書いてあります。あれ?とは思いますが…。

まあ、テレビなんかよりも、主婦の仕事を軽減した、という意味では重要なアイテムだったに違いありません。

最近は、いろいろなモノが便利になってしまい、本当にボタンひとつ、あるいはスマホひとつで動くようになりましたから、実感が遠ざかっているところもあるのかもしれません。
昔は、火をおこすことひとつにしても、大変だったのだよ…という話は、時々、増田明氏もしていましたし、ジブリの宮崎駿氏も、サツキとメイの家で、かまどを実際に使ってみる、ということを推奨するような表現を、なにかの動画でみかけたことがあります。
ひとが生きる上で、火、というもの無しには、なかなか生活そのものが成り立たないはずなのですが、ナマの火から遠ざかって、ずいぶんと経ってしまいました。

不便であったころの生活に戻るべし、とは言えませんし、それはそれで大変な生活でしたが、とはいえ、火をおこすとか、刃物を使って仕事をする、というような感覚を忘れたヒトが、どのようになってゆくのか、を考えると、いちがいに、便利になった、とばかり喜んでもいられないのかもしれない…と複雑な思いがあります。