世界と和解する
以前、出産の時の「出会い」について、ブログで書いたことがありました。
第一印象というのは、けっこう大事で、そこで「信用できない」という話になると、次からは、「信用できない」という個人の先入観を確認するように、感受性が拡がっていきます。
世界と和解できていない。
そんな方が時々いらっしゃいます。
どこか世の中に対して緊張が強かったり、あるいは、他者の声に対して、ずいぶんと頑なだったり。
背中を預ける、とか委ねる、というようなことがしづらい、というのもあるのかもしれません。

世界を敵と味方だけに分けたら
すべてを焼き尽くすことになっちゃうの『風の谷のナウシカ 7』宮崎 駿 作 徳間書店
これは『風の谷のナウシカ』の中で、大きな破壊力を持った、巨神兵という存在に向かって主人公のナウシカが言い聞かせる言葉です。
現代に生きるわたしたちが、すべてを焼き尽くす、そんな火力は持ち合わせていない、と言いたいところですが、怒りの炎は全てを燃やしたりしそうですね…。
個別のひとや組織などを「信じる」とか、あるいはそれらに自分自身を「委ねる」ということは、人生の中で裏切りを経験したりすると、難しくなるかもしれません。
それでも、人生にも社会にも大きな流れ、というものはあります。そのような大きな流れや、大きな存在に、自らを委ねる、ということは、可能なのかもしれない、と思います。
そんな流れのなかから、ひとの苦しみもエゴも、小さいものだなあ…って思えるようになれば、ひょっとすると、その時には和解への道が、拓いているかもしれない、とわたしは待っています。