新しいことに飛び込むとき

入学式の来賓挨拶、って、みなさん、覚えておられるでしょうか?

まあ、どこかのエラい人?がやってきて、なんかやたらと長い話をする、というのが、昭和の時代の入学式だった、ように勝手に記憶しています。

平成を経て、今はもう令和になりましたが、平成の終わり頃に、わたしも子どもの学校のつながりで、PTAというものに関わったことがありました。
コロナで集会を避けるようになって以降は、来賓挨拶も省略されるようになったようですが、当時はまだ、それがPTA役員としての最初の大仕事、でした。

「桜咲く良い季節になりました。新入生のみなさんは、本日、期待と不安に胸をふくらませて…」

なんていうご挨拶を準備して、読み上げるわけです。まあ本当にカッチカチに緊張して、手は震えるし、声は裏返るし、さんざんな経験でした。見苦しい来賓挨拶で、お目汚しだったと思います。

それは良いのですが、この「新しいことに対する」という枕詞にぶら下がってくるのが「期待と不安」というペアになって久しいわけです。

「不安」なんてことさらに言わなくって良いと思いませんか?

何があるかわからない、新しいこと、に(ちょうど今、わたしは、クリニックを新しく始める、というところで、新しいことに飛び込もうとしている真っ最中ですが)たしかに、心細い思い、というのは、まあ、あるのかもしれません。でも、それを「不安」と呼ばなくても良い。

なので、わたしは敢えて、ご挨拶から「不安」の文字を消しました。

えいやっ!って前に進んでみる。そういうことって、人生の中でも大事なんだろうな、とこの年になって、改めて感じています。

こういうときにとっても素敵なセリフがあって。

「オラ、わくわくすっぞ!」

(『ドラゴンボール』より悟空のセリフ)

これでいきたいと思います。おら、わくわくすっぞ!