星に願いを

先日、秋晴れの寒い日でしたが、ふと見上げると星がずいぶんと明るく、光っていました。

あそこのあの星はいったい何の星だったろうか…と思いながら、星、についての話を思い出しました。
昔、中学校の卒業文集に、恩師のひとりが書いてくださった「星に願いを」という小文のことです。

「流れ星が消えないうちに、願い事を3回唱えると、その願いは実現する」という話について書いておられたのだと記憶しています。

願い事を、流れ星が見えてから消えるまでの間に、3回繰り返す、というのはずいぶん難しいですが、急に出くわした「絶好の機会」に、咄嗟に言葉が出てくるほどに、頻繁に、そして継続的にその願いごとのことを考えて、それにむかって邁進している、その心持ちが願いを実現するのだ

…と、そのような話でした。

さすが学校の先生は言うことが深いなあ…と、当時なるほど、と読んだものでした。

見上げた星は、流れ星ではありませんでしたが、流れ星のはかなさに願いを託す、のではなくて、咄嗟にでも出てくるほどの願いごとにしてゆく、という言葉を、ふと思い出したのは、ちょっとした感傷だったのかもしれません。

古くからの友人や恩師に「開業いたします」とご報告したら、「あなたは、昔からゆったりしたクリニックをしたい、って言ってたものねえ…」とお返事がありました。

あれ?ここ最近は、いやいや、開業なんて…って遠巻きにみていたのですが、それよりも前、には、たしかにそういう思いを語っていたこともあったように思います。

思いがけない形で、願いごとが実現する、なんていうことも、世の中にはある、のでしょうけれど、開業に向けて関わってくださったみなさまのおかげだと、ありがたく思っています。