月経前の食欲増進について

わたしの、二人目の師匠である、増田明氏は、ボディートーク、という体系を作り上げたわけですが、それを作り上げるにあたって、様々な身体技法の団体や指導者の研究をされた、のだそうです。

そういう話の流れで「野口整体」を紹介してくださいました。増田氏ご自身はそれほど深くは関わりにならなかったそうですが、その後、わたしは、野口整体の指導をされている方とのご縁を頂いたり、あるいは野口整体の創始者である野口晴哉氏の著作(今はちくま学芸文庫から何冊か出版されています)を読んだりするようになりました。

野口氏の著作には「骨盤は締まったり緩んだりしている」と書いてあります。そして、締まっているところから緩みたい欲求が出てくると、タバコだったり、あるいは食べ物を胃袋に大量に詰め込んだりするものなのだ、と続いていました。

月経前症候群(PMS)の方で、月経前に食欲が増進する、という方がけっこういらっしゃいます。ちょうど黄体期は、野口整体の考え方によると、骨盤の緊張が高まったところから、緩み始めるタイミングなのだそうです。

ところが、緊張が強すぎるなどで、スムーズに緩まない時に、なんとかして緩めたい、というと、「胃袋に食べ物を詰め込む」満腹感とか胃袋が張っている状態が、骨盤を緩めるのに有効なのだ、ということのようです。

また、ピアスをあけると、この骨盤の緊張する弾力が低下するのだ、ということも書いてありました。ピアスがどうして…?と思いますが、何らかの関係があるのだろうと思います。骨盤の緊張が強くて、過食などでお困りの方は、ピアスをあけておられる方が、確かに多いように思います。

民間療法的な観察法と解決方法ではありますが、仙腸関節や仙骨付近を暖めると、骨盤の緊張も緩みやすくなる様子です。
最近は暖める方法もいろいろ増えてきましたので、ご自分の体調にあった方法を見つけて、上手に活用していただきたいものです。

なお、局所を暖めて緩めることは、良い方法ではあるのですが、連続で同じ方法を使いすぎると、慣れてしまって効き目が失われます。月に1回、4-5日を上限にしていただくのが良さそうです。