あきがくる

暑さ寒さも彼岸まで、というお彼岸ですねえ。秋分の日に「あきがくる」という記事です。秋の話ではなかったりするのですが…。
昔の日記を掘り返して読んでいると、いろいろな施術をやっていた…と書いてあったりします。微妙に詳細が残っていなかったりすると、「あの時のわたし!一体何をどうやってたの!?」なんてことを考え込んだりもします。
クリニックをはじめる前後くらいから、頭を診ることが増えました。
頭の調整じたいは、もう、ずいぶんと前からやっていましたので、あっち行ったり、こっち来たりしながら、その都度変化しているのだろうと思います。
一番最初に頭にアプローチしたときには、「頭も凝る」という話をして、そこを、平手で「パンパンパンパン!」って叩く方法をとっていました。これがまた痛い。
受けている人が涙目になりつつ、「ちょっと待った。指輪は外してほしい」っておっしゃることがありました。指輪があたっている…わけではなくて、指の骨か何かが直撃していたのだろうと思います。
叩くわたしの手もだいぶ痛いので、あまり長期間続くこともなく、それなりに別の方法をとるようになったのだった…と思います。
山元式頭針療法(YNSA)という鍼治療の講習を受けてからしばらくは、それに似たようなことをやっていました。これもまた痛い話でした(講習の時には出血しました。わりと太い鍼を使う治療法でした)。
最近の頭に対する施術は、側頭筋や咬筋といった筋肉を揉む、という方法に加えて、かなりやわらかいタッチで頭に触れつつ、その中にアプローチする、という、一見すごく地味なことをやるようになってきました。
こんな地味な方法で、一体、頭のどこに、どうやって関与しているのか、というのは、考えがあまり及ばないのですが、気功をされている方は「気功治療みたいだ」とおっしゃってくださいましたし、別の方は「アーユルヴェーダの、シロダーラみたいだ」とおっしゃってくださいました。シロダーラ、っておでこのところに薬草を溶かした油を垂らすらしいのですが、頭の中がスッキリするんだそうです。
これをいつ頃、どこで覚えたのか?というようなことを訊かれるのですが、あまりハッキリしていません。少しずつ、似たようなことが出来るようになってきた…とは思います。
頭の熱を、頭に触れることで軽減させる、という方法は、これもここ数年で、出来るようになってきたのだと思います。
そういう形の働きかけが出来るようになってから、ふと、患者さんの様子をみると、頭の使い過ぎで熱くなっておられる方が、やたらと増えました。
もともとそういう熱がこもっておられる方、けっこう多いのかもしれません。
先日、黄連解毒湯と熱の話、ということで、少し触れましたが、こうした熱が皮膚から逃げると、湿疹とか、蕁麻疹、あるいは肌荒れ、になりますし、副鼻腔あたりから熱が逃げかけると、鼻炎とか鼻づまりなどになる、と考えています。
頭の熱をとるのに、清熱剤はとても有用なのですが、それだけではやっぱり一時しのぎにしかなりません。
元を絶たねば、解決とは言えないわけですから、なるべく頭に熱がこもらないような生活をしていただく、というのが一番の治療になります。とはいえ、頭に熱がこもる、というような生活をしておられる方はもっぱら、頭を使うことで問題解決するような方になります。
熱を発生させないような頭の使い方を考えて…頭を使っておられたりします。
…ということで、頭の調整をだいぶやってきました。そして、まだもう少しは続けるつもりです…が。
同じことばかりやって、同じことばかり喋っているのは、さすがに飽きます。
もともと、ウチのメニューはシェフの気まぐれですので、本当に飽きた、とか、あるいは別の方法がある、ということになると、そちらにどんどん流れて変化してゆきます。
以前のアレ、と言われて思い出せることか、どうか、というあたりはなかなか難しいですので、今の施術を受けてみたい、という方はお早めに受けて頂くことをお薦めいたします。
なにしろ、あきがきたら、メニューが変更になりますので。
おあとがよろしいようで。