あたまが疲れている時に

「じょうぶな体とかしこい頭」じゃなくて「じょうぶな頭とかしこい体」というのが氏らしいなあ、と思った次第です。
本当にあたまが疲れているときには、あまり眼を使わない方が良いです。
こんな文章(!)なんか読んでいないで、目を閉じて、ゆっくり過ごしてください。
眼と、あたまを休ませてあげていただくのが一番大事です…と言いたいところです。
あたまが疲れるというのは、どういうことか、をきっちりと説明するのはちょっと難しいようにも思いますので、なんだか分かったような、分からないような形でふんわりと話を進めることにします。
いきなりのたとえ話で恐縮ですが、たとえば、医者の話。患者さんになにか大きな体調の変化があったとき。
「循環器内科の医者なら心臓のエコー検査をする」
「消化器内科の医者ならお腹のエコー検査をする」
「産婦人科の医者なら子宮のエコー検査をする」みたいな話がありました。
べつにエコー検査じゃなくても良いのですけれど。
循環器でしたら、心臓カテーテルでしょうか。
消化器なら、内視鏡検査ですかねえ。
婦人科は…?婦人科はやっぱり内診するんですよねえ。きっと。
そんな形で、それぞれの診療科の先生はそれぞれの「得意技」を持っているわけです。
それがいつでも有効かどうか、というのはまた別の話になりますが。
あたまが疲れるような方、というのは、まあ、あたまを使うのが、けっこう「得意技」になっておられるのだろうと思います。
そして、とりあえず問題が発生したら「あたまを使う」形で解決してきたのでしょう。
あたまが疲れた…という「問題」が発生したら、そういう方はどうするでしょうか?
困ったときには得意技、ですから、「あたまを使って」解決のいとぐちを探すわけです。
あたまが疲れているのに。
なんだかちょっと、おかしいような気もするのですけれど…。
でも仕方ありません。今までもあたまを使って解決してこられた方ですから、問題の解決にはあたまを使わねばなりません。
ところが、その使うはずのあたまが、疲れているわけです。
使おうと思うと、動かない…なんていう大変な状態になっているから問題なわけで、問題を解決したいのだけれど、その問題を解決するために、たよりにしているはずの、あたまが動かない。
こういう時こそ、あまり何も考えないで、ノンビリ、ゆっくり休んでいただくのが良いのですが、あたまを使うことが習い性になっておられると、そういうわけにもいかなかったりするのです。
あたまも、そんなに無茶が積み重なってくると、たいていは安全装置が作動します。
そもそも考えられなくなって眠たくなってくる、とか。ボンヤリしてしまう、とか。
ですが、そこを超えて、無理に頑張ってしまうことが続くと、安全装置の作働する地点を超えてしまったところで、あたまが動かないんだけれど、だからといって休むことも出来ない。あたまが緊張しすぎて、リラックスの仕方も忘れてしまった…みたいなことが起こったりします。
こういう時は、あたまの緊張を緩める方法を使ってほしいのです。
たとえば、仙腸関節の所とか、あるいは後頭部とかを、蒸しタオルで温める、というのもひとつの方法です。
あまりお薦めできる方法ではありませんが、アルコールを摂取して、ふわふわした気分のままで眠ってしまう…というのも、ひとつの緊急避難として、場合によってはあり、なのかもしれません。古くはこういうときにタバコが有効だったのだ…という話を聞いたこともあります。アルコールもタバコも、本当に今はあまりお薦めできなくなりましたが、身体の反応として、そういう効果が出る、という情報くらいは持って頂いていても良いのかも知れません。
なにかを無性に食べたくなって、胃袋がパンパンになるくらい、詰め込む、というのも、あたまの緊張を緩める方法になったりはします。
まあ、一番は、そこまで疲れが溜まって、動けなくなる前に、しっかりお休みいただく、っていうのが大事なのですけれど…。
にしむら漢方内科クリニックは、本当に「類は友を呼ぶ」なのでしょうか。院長が理屈っぽいから?なのか、そういう、あたまを使いすぎて大変!ってなっておられる方、ちょこちょこいらっしゃいます。さすがに疲れすぎた時にはいろいろ大変ですが、そのちょっと前、みたいな方もいらっしゃいます。そういう時、漢方薬もそれなりに有効なようですが、一番はあたまの重荷を下ろしていただくこと。
眠れない、という話の中で書きましたが、この「明日の自分に申し送りを書く」という作業が、わりと有効だったりはします。
あたまを空っぽにして、しっかり眠っていただく、というのがよく効くわけです。
本当にあたまが疲れすぎると、それすらも出来なくなったりします。くれぐれもご無理なさいませんように。