セルフケアの加減

わたしは診療だったり、あるいは健診のご相談だったりするような場面で、「こういうことをやってみてはどうですか」という提案を、時々しています。

蒸しタオルを使って、身体を温めてみませんか、とか、ご自身のからだをマッサージとか、ストレッチしてみませんか、とか。

あるいは、こういう食事をためしてみましょう、こういうものは一度減らしてみてはどうでしょうか…というような話が多いでしょうか。

ご相談の内容によっても、その方の体調によっても提案の内容は異なってきます。

いちばん大事なことは、その「セルフケア」が、心地よくて、自分自身の体調が改善に向かう、ということです。

いくら「良いこと」だから、と言っても、過剰にそれをすることが良いとは限りません。

たとえば「食パンをトーストすると美味しくなる」という情報があったし、実際にトーストしてみたら、美味しかった、という経験があったとしても、「じゃあ、今1分トーストしたらだいぶ美味しくなったから、10分トーストしたら10倍美味しくなるだろう!」っては誰も考えない、と思います。

実際に10分もトーストしていたら、黒焦げになってしまいそうですが。

セルフケアだと、ついつい、頑張りすぎてしまう方があるのだと思います。

それぞれの刺激が、刺激である以上、あまり過剰になってくると、悪影響が出てくることだってあります。

なので、ほどほどが良いわけです。

自分自身が快適で、心地よい、そんなほどほどをぜひ、ご自身で見つけて欲しいものです。