得意技の使いすぎに注意

2024年も大晦日がやってきました。

今年はにしむら漢方内科クリニックの開業にお付き合いくださいまして、本当にありがとうございました。

クリニックにいらしてくださった方が、お帰りになるときには、少なくとも表情が、いらっしゃった時よりも明るくなるように。できることなら、身体も心も、少しでも軽くなるように、と心がけて診療しております。

さて、そんな診療の中で、ああ、たしかにこれは…と思ったことがあります。

年の瀬の慌ただしい時期ではありますが、このブログをご覧に来て頂いた方は、今しばらくお付き合いくださいませ。

当院にいらしてくださる方は、やはり、身体のどこかに不具合を感じておられたり、じっさいに不調があったりされるわけです。そういう不調がどうして起こってくるのか?というのを、診察させて頂きながら、お話するのですが、不調の部分が、局所的な「過労」になっておられる方が多いように思われます。

じゃあ、どうしてその部分が過労になるのか?というのを考えてみたのですが、結局のところ「それが得意だから」ということなんじゃないか、と思います。

つまり、腕が過労になるのは、腕を使うことが得意で、その結果、腕を使うことが多いから。

頭が過労になるのは、頭を使うことが得意で、だから何事も頭を使うことで解決しようとする、ので、頭を使うことが多くなるから。

そうやって、得意技を使っているわけです。

もちろん、とっても頑丈な身体と心をお持ちの方は、それでどこかに不具合がでたりされないのかもしれませんが、人の身体は、たいていの場合は、そこまで頑丈ではない、のでしょう。

得意な部分を使う、といっても、使いすぎには、やっぱり注意が必要です。なにごとにも限度がありますので。

ご自分の得意な型に落とし込んで、そこでなんとかしよう、とされる…のが普通なのだ、と思いますが、そのパターン、あまり使い回ししすぎていると、やっぱり過労になってしまいそうです。

過労になってしまう程に、その方法が有効だった歴史があったのでしょうねぇ…。という形で理解していただいて、できることなら、別の方法を、もうひとつ、ふたつ準備して頂きたいところです。

得意な場所をしっかり休めることで、より良い能力の発揮につながりますし、体調も改善します。

ぜひ、切り札、得意技を増やして頂いて、それぞれが過労にならないようなローテーションとしていただけたら、と思うのですが、なかなかこれが難しいんですよねえ…。

2024年、本当にお世話になりました。ありがとうございます。
どうぞ良い年をお迎えくださいませ。