食べ物と病気

にしむらは、漢方の診療などということをしていますが、患者さんや友人に、時々「お菓子は食べないひとなんだと思ってた」みたいなことを言われる場合があります。
そんなことは…あまり無いように思うのですが…?とはいえ、のべつまくなしに食べているわけでもない、ですかねえ。
どうやら、漢方との関係で、なにか、食養生的な話があって、その、わりと厳しい食養生のルールをずっと守っている…というような雰囲気があるのかもしれません。
食事や栄養と、体調の変化はわりと強い関係がありそうです。
以前もご紹介しましたが「鉄の欠乏」と気分の落ち込みなんかは、すごく関係があるらしく、特に女性は、月経とともに鉄が喪失しますので、しっかり摂取していただきたい、という話になっています。
世の中には「四毒」とか「三毒」という言葉も流布してきました。
三毒っていうのは、仏教の用語で「貪瞋癡」つまり、むさぼること、いかること、そして、無知であることが、それぞれ、ひとの人生をダメにしてゆく、ということで、避けるべき行い、とされていたのが元々の用語です。
四毒、というのはどうやら、「小麦」「砂糖」「植物油」「乳製品」をいう言葉になっているようです。
調べてみると、吉野敏明、という方がこれをおっしゃっているようですが…。Wikipediaによると、
四毒抜き
小麦・植物油・乳製品・甘いものを「四毒」(よんどく)と呼んでいる。戦後、米国の国策によりまず小麦、植物油が大量に輸入され、また、四毒が学校給食にも取り入れられ、小学生の頃から“脳内麻薬”であるドーパミンを分泌する四毒入りの食事を日常的に口にするようになり日本人の健康が損なわれている。そのため日本人が古来から食べていた和食を推奨している。
「飽食の時代を100才まで生きる知恵は四毒抜きにある」と女性セブンで紹介され、また、健康な人はユルい四毒抜きで控える程度でも良いと述べている。VOGUE JAPANでは砂糖について四毒の一つであると紹介されている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E9%87%8E%E6%95%8F%E6%98%8E
なかなか、「砂糖」なのか「甘いもの」なのか、あたりでもずいぶんと意味合いが変わりそうですが…。
ふんわり、戦後の飽食が、さまざまな健康問題を生み出した、という理解をお持ちの方なのかもしれません。
そして、「以前はなかったアレコレが、その健康問題を引き起こした元凶だ」という理屈…でしょうか。
なかなか、食事については、ご家庭の事情もあり、介入した研究というのは成立しづらいところです。まさか、一年分の食事をだれかがコントロールして、提供、というわけにもいかないでしょうし…。
戦後、ないし高度経済成長の時期が、いろいろな病気の原因だ、というような話をされている方、他にもいらっしゃいました。
ゴム紐が…という話を以前ご紹介したことがあります。
被服における、ゴム紐の使用が、病気の原因だ、という主張ですが。皆さんどうお考えでしょうか?
なかなか、極端な…と言いたいところですが、ヒモを巻いただけで、体調が変化する、ということを考えると、ゴム紐の影響も、あながち、馬鹿に出来ないのかもしれません。
食べ物が、直接、ではないのですが、腸内細菌叢の状態によって、病気が出やすくなる、という報告はいくつかあるようです。たとえばこちら。
こうしたことを考えると、ある程度は、食事が健康状態に影響する、というのはあるのかもしれません。
日本漢方の一角、千葉古方の大家であった小倉重成氏は、晩年、わりと質素な食事と、縄跳びとを患者さんに指導していたのだそうです。
曰く「漢方を使っていた時代は飽食ではなかった」ということのようですが…それで元気になられた方もあったのだとか。
そういえば、甲田光雄という方が、少食健康法、というのをやっておられました。
神経難病を診断された方が、少食ないし断食をすることで、症状が改善された、というような体験談もあるようです。
わたしのいちばん最初の師匠は、「しっかり燃えている焚き火は、少しくらい湿気た薪もちゃんと燃やせるようになる」という表現をしていました。身体が元気であれば、多少の「悪いもの」が入ったところで、大きな影響にはならないのだ、というような意味合いでしょうか。
だからといって、全部を湿気た薪にしても良い、という話ではなさそうですが…。
食事による病気療養の話になると、有名なのはマクロビオティックというのがあります。こちらは、アメリカで指導しておられた久司道夫、という方が有名で、あちらでけっこうな主張をされていたようですが、お弟子さんたちが頑張って研究論文を積み重ねたのだ…と聞きました。
癌の治療と食事療法、などの話題になると、この関係の話がたくさん出てくるようです。
こちらは、こちらで独特の理論があります。陰陽理論と言っていますが、漢方の陰陽とはだいぶ違いますので、双方を学ばれる方はくれぐれも混同なさいませんようにご注意ください。













